【看護学生必見】実習で使える!ヘンダーソンの14の基本的ニーズ完全ガイド
こんにちは、看護学生アドバイザーのかずです!今回は看護学生の皆さんから多くリクエストをいただいていた「ヘンダーソンの14の基本的ニーズ」について、わかりやすく解説していきます。


実習で看護過程の展開に苦労している方、看護理論をどう活用していいか分からない方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。実習記録が格段に書きやすくなる方法をお伝えします!
ヘンダーソンとは?人物紹介と看護理論の基本
まず、ヴァージニア・ヘンダーソンとはどんな人物なのかを簡単に紹介します。
ヴァージニア・ヘンダーソン(1897-1996)
- アメリカの看護理論家・教育者
- 「近代看護の母」フローレンス・ナイチンゲールに次ぐ「20世紀の看護の母」と称される
- 著書「看護の基本となるもの」で世界中の看護教育に影響を与えた
- ICN(国際看護師協会)のプロジェクトに参加し、看護文献の国際的なインデックス作成に貢献

看護理論がなぜ実習に重要なのか?
「看護理論なんて覚えるだけで大変…」と思う人もいるかもしれませんが、看護理論は実は実習でとても役立つものです。


看護理論を使うメリット
- 情報収集が効率的になる:何を見るべきかが明確になる
- アセスメントの視点が広がる:多角的に患者を理解できる
- 看護計画が立てやすくなる:ニーズに基づいた介入ができる
- 記録が書きやすくなる:構造化された記録ができる
- ケアの根拠が明確になる:なぜそのケアが必要なのかを説明できる
ヘンダーソンの14の基本的ニーズとは?(概要)
ヘンダーソンは著書「看護の基礎となるもの」の中で、人間の基本的欲求と基本的看護の構成要素を14項目にまとめました。この14項目がヘンダーソンの14の基本的ニーズと呼ばれるものです。

ヘンダーソンの14の基本的ニーズ | |
---|---|
① | 正常に呼吸する |
② | 適切に飲食する |
③ | あらゆる排泄経路から排泄する |
④ | 身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する(歩く、座る、寝る、これらのうちのあるものを他のものへ換える) |
⑤ | 睡眠と休息をとる |
⑥ | 適当な衣類を選び、着脱する |
⑦ | 衣類の調節と環境の調整により、体温を生理的範囲内に維持する |
⑧ | 身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する |
⑨ | 環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする |
⑩ | 自分の感情、欲求、恐怖あるいは”気分”を表現して他者とのコミュニケーションをもつ |
⑪ | 自分の信仰に従って礼拝する |
⑫ | 達成感をもたらすような仕事をする |
⑬ | 遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する |
⑭ | 正常な発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる |


実習でのポイントヘンダーソンの14の基本的ニーズは、患者さんの全体像を把握するためのチェックリストとして活用できます。情報収集の段階で各項目に注目して観察することで、見落としのない包括的なアセスメントにつながります。特に①〜⑨は身体的ニーズ、⑩〜⑭は精神的・社会的ニーズとして大別できるので、バランスよく観察することが大切です。
基本的ニーズ1-5の詳細解説
それでは、ヘンダーソンの14の基本的ニーズの中でも、特に生命維持に直結する最初の5つのニーズについて詳しく解説していきます。これらは身体的側面に関するものが中心で、実習でもまず最初に観察する項目です。

①正常に呼吸する
呼吸は生命維持に最も重要な機能の一つです。酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するこの過程が正常に行われているかを観察します。
アセスメントの重要な視点
- ガス交換が正常に行われているか
- 安楽に呼吸ができているか
押さえておきたい観察項目
- 呼吸数、リズム、深さ
- 呼吸音、肺雑音の有無
- SpO₂値、動脈血ガス分析結果
- 胸部レントゲン所見
- 呼吸苦、息切れ、咳嗽、喀痰の有無と性状
- 喫煙歴、アレルギーの有無
- 自宅周辺の環境(大気汚染など)
記載例
S)「酸素つけてないとしんどいわ。」
O)呼吸数24回/分、SpO₂ 87%(room air)、労作時呼吸苦あり。
O)5年前に肺気腫の診断を受け、1年前より在宅酸素療法中。

②適切に飲食する
栄養と水分の摂取は生命維持と健康の回復に欠かせません。食べる行為は単なる栄養摂取だけでなく、楽しみや満足感にもつながる重要なニーズです。
アセスメントの重要な視点
- 必要な栄養が摂取できているか
- 楽しく食べ、満足感が得られているか
押さえておきたい観察項目
- 食事(水分含む)摂取量と摂取方法
- 嗜好品、アレルギーの有無
- 身長、体重、BMI
- 必要栄養量と摂取カロリー
- 食欲、嚥下機能の状態
- 口腔内の状態(義歯、歯の状態など)
- 消化器症状(嘔気、嘔吐、腹部膨満感など)
- 血液データ(TP、Alb、Hb、TG、血糖値など)
記載例
S)「お肉や揚げ物が好きでよく食べていました。野菜はあまり好きじゃありません。」
O)HbA1c14.3%、BMI30.2、血糖241mg/dl
O)一人暮らしで外食やお弁当の購入での食事が多かったとのこと。

③あらゆる排泄経路から排泄する
排泄は体内の老廃物を出す重要な機能です。排尿や排便だけでなく、発汗なども含めた全ての排泄経路が正常に機能しているかを観察します。
アセスメントの重要な視点
- 正常な排泄ができているか
- 尿意・便意を感じられるか
押さえておきたい観察項目
- 排尿・排便の回数、量、性状
- 尿意・便意の有無
- 発汗状況
- 水分出納バランス(In-Out)
- 食事・水分摂取状況
- 麻痺の有無(排泄動作への影響)
- 腹部膨満感、腸蠕動音
- 排泄に関連する検査値(BUN、Cr、GFRなど)
記載例
S)「水分はあまり取りません。喉が渇かないので…」
O)1日の水分摂取量約600ml。排尿回数3~4回/日、濃縮尿であるが混濁なし。


④身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する
身体を動かし、適切な姿勢を保つことは、循環を促進し合併症を予防するだけでなく、生活の質にも大きく関わります。
アセスメントの重要な視点
- 歩行、立位、座位、臥位などの姿勢が適切にとれるか
- 良肢位のとり方を患者自身が理解しているか
押さえておきたい観察項目
- ADL(日常生活動作)の自立度
- 麻痺、拘縮、骨折の有無
- 安静度の制限
- 筋力評価(MMTなど)
- 点滴やドレーン類の有無と管理状況
- 生活習慣(活動と休息のパターン)
- 認知機能(指示理解など)
- 呼吸機能への影響
記載例
S)「ごはんを食べるとき姿勢がどうしても傾いてしまいます。」
O)体位枕を傾く方向へ入れるとベッド上で座位保持できる。右片麻痺あり、左側へ傾く傾向がある。

⑤睡眠と休息をとる
適切な睡眠と休息は、身体と精神の回復に不可欠です。入院環境では特に睡眠が妨げられることが多いため、しっかり観察する必要があります。
アセスメントの重要な視点
- 十分な睡眠と休息がとれているか
- ストレスや緊張感を感じていないか
押さえておきたい観察項目
- 睡眠時間、睡眠パターン
- 睡眠の質(中途覚醒、熟睡感など)
- 疼痛、掻痒感の有無
- 睡眠薬・入眠剤の使用状況
- 疲労の状態、日中の眠気
- 療養環境への適応状況
- 安静度による活動制限
- 騒音、照明などの環境要因
- ストレス状況と対処法
記載例
S)「7時間は眠れているかな。でも背中がかゆくて寝付けないことがあるんです。」
O)鎮痒剤を背中に塗布すると入眠障害なく入眠される。アトピー性皮膚炎の既往あり。

基本的ニーズ1-5のまとめ
- 生命維持に直結するニーズが中心:呼吸、栄養、排泄、姿勢、睡眠は生命活動の基盤となるニーズです
- バイタルサインとの関連が強い:これらのニーズはバイタルサインに直接影響します
- 相互に関連している:例えば、呼吸と姿勢、栄養と排泄など、ニーズ同士が密接に関連しています
- 実習での情報収集の基礎になる:これらのニーズに関する情報はまず最初に収集すべき重要事項です
- 客観的データと主観的データの両方が重要:観察可能な事実だけでなく、患者の感じ方も重要なアセスメントポイントです


基本的ニーズ6-10の詳細解説
続いて、基本的ニーズの6番目から10番目までを解説していきます。これらのニーズは、身体的側面と心理社会的側面の橋渡しとなる部分で、患者さんのQOL(生活の質)に大きく関わります。

⑥適当な衣類を選び、着脱する
衣類の選択や着脱は単なる習慣的な行為ではなく、自己表現や自立の一部でもあります。また、疾患や症状によって着脱動作に影響が出ることもあります。
アセスメントの重要な視点
- 患者に合った衣類を着ることができているか
- 身だしなみを整えることができているか
押さえておきたい観察項目
- ADL(日常生活動作)の自立度
- 運動機能、特に上肢の可動域
- 認知機能(着衣失行の有無など)
- 麻痺や関節の変形の有無
- 活動意欲
- 点滴やドレーン類の有無と影響
- 発熱、吐気、倦怠感などの症状
- 患者の好みや習慣
記載例
S)「麻痺側の腕は着にくいんです。」
O)右上下肢麻痺あり。全介助で寝衣交換実施した。前開きの寝衣を使用している。

⑦衣類の調節と環境の調整により、体温を生理的範囲内に維持する
体温調節は生命維持にとって重要な機能です。患者さん自身による体温調節だけでなく、環境調整によるサポートも重要なアセスメントポイントです。
アセスメントの重要な視点
- 体温が生理的範囲内で正常に保たれているか
- 患者自身が体温調節に努めることができているか
押さえておきたい観察項目
- 体温の測定値と変動パターン
- 療養環境の温度・湿度・空調の状況
- 発熱の有無と対処方法
- 感染症の有無
- 衣類や寝具の調整状況
- ADLと自己調節能力
- 発汗の状態
- 血液データ(WBC、CRPなど)
記載例
S)「この部屋、熱いわ。」
O)BT37.1℃。顔面紅潮・発汗あり。エアコンで室温28℃に設定されていた。設定温度を26℃に下げたところ、「楽になった」との発言あり。


⑧身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
清潔の保持は感染予防だけでなく、患者さんの快適さや尊厳、自己肯定感にも関わる重要なニーズです。
アセスメントの重要な視点
- 皮膚や粘膜の清潔が保たれているか
- 身だしなみは整っているか
- 皮膚の統合性は保たれているか
押さえておきたい観察項目
- 入浴・シャワー浴の頻度と方法
- ADLと清潔ケアの自立度
- 皮膚の状態(乾燥、発赤、傷など)
- 爪、髪、口腔内の清潔状態
- 尿・便失禁の有無とスキンケア
- 発汗の状態
- 皮膚疾患の有無
- 清潔保持に関する習慣や好み
記載例
O)夜間はポータブルトイレにて排泄。夜間尿失禁あり。
O)右半身に麻痺あり。自宅では夫が週3回スライダーを使い入浴介助をしていた。臀部に軽度の発赤あり(褥瘡分類:d1)。

⑨環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする
安全を確保することは、療養生活の基盤となる重要なニーズです。転倒・転落などの事故予防だけでなく、感染予防なども含まれます。
アセスメントの重要な視点
- 環境を自由に調節することができるか
- 周囲に危険なものはないか
- 自分や他者に危険を与えることはないか
押さえておきたい観察項目
- 療養環境の危険箇所(段差、障害物など)
- 転倒リスク(転倒アセスメントスコア)
- 認知機能(見当識、判断力など)
- せん妄の有無と対応状況
- 点滴やドレーン類の自己抜去リスク
- 感染予防対策(手洗い、面会制限など)
- 皮膚損傷のリスク
- 血液データ(感染兆候など)
記載例
S)「早く家に帰らないといけないの。」
O)ベッド柵を乗り越えて病室から出ようとしている。説明しても「家に帰らないと」と納得されない。術後2日目、夜間せん妄の状態。

⑩自分の感情、欲求、恐怖あるいは”気分”を表現して他者とのコミュニケーションをもつ
コミュニケーションは単なる意思疎通の手段ではなく、自己表現や社会との関わりを持つための重要なニーズです。
アセスメントの重要な視点
- 自分の欲求や感情を十分に表現できるか
- 周囲の人々に自分を理解してもらえているか
押さえておきたい観察項目
- 表情、言動、しぐさ
- 性格や普段のコミュニケーションスタイル
- 家族・医療者との関係性
- 言語障害の有無とコミュニケーション方法
- 視力・聴力の状態
- 認知機能(理解力、表現力など)
- 補助具(メガネ、補聴器など)の使用状況
- 精神状態(不安、抑うつなど)
- 面会者の来訪状況
記載例
O)文字盤にて「ありがとう」と指さされる。
O)文字盤を使用すれば看護師との会話は可能。表情は明るく、頷きや手の動きでも意思表示している。


基本的ニーズ6-10のまとめ
- 身体的ニーズと精神的ニーズの橋渡し:⑥〜⑨は身体的側面、⑩は精神的側面に関わるニーズです
- QOL(生活の質)に直結する:これらのニーズは患者さんの生活の質に大きく影響します
- 自己表現や自立に関わる要素が増える:単なる身体機能だけでなく、自分らしさの表現にも関わります
- 個別性が重要になる:患者さん一人一人の好みや習慣、価値観によって支援方法が異なります
- 実習では見落としがちな項目も多い:特に⑥〜⑨は「当たり前」と思われがちですが、丁寧に観察することが重要です

基本的ニーズ11-14の詳細解説
最後に、ヘンダーソンの14の基本的ニーズの中で、主に精神的・社会的側面に関わる11番目から14番目までのニーズを解説します。これらは「生きがい」や「自己実現」に関わる重要な要素です。

⑪自分の信仰に従って礼拝する
宗教的な信仰だけでなく、個人の価値観や信念に基づいて生きることは、精神的な支えや生きる意味を見出す上で重要なニーズです。
アセスメントの重要な視点
- 宗教的な信仰や信念があるか
- 譲れない価値観や信念はあるか
押さえておきたい観察項目
- 信仰している宗教の有無と内容
- 価値観、人生観、死生観
- 日常的な祈りや儀式の習慣
- 宗教上の食事制限や医療行為の制限
- 精神的な支えとなるものの有無
- 療養生活での精神的苦痛や葛藤
- 宗教者(僧侶、神父など)との面会希望
記載例
S)「牛肉は宗教で食べてはいけないことになっています。」
O)イスラム教徒であり、ハラル食の提供について栄養科に相談した。毎日5回のお祈りの時間を確保できるよう配慮している。

⑫達成感をもたらすような仕事をする
仕事や役割を持つことは、社会とのつながりや自己価値を感じる上で重要です。入院によってそれが中断されることも多く、注意が必要です。
アセスメントの重要な視点
- 達成感を得られる仕事や役割があるか
- 社会に受け入れられているという満足感があるか
押さえておきたい観察項目
- 職業とその内容、やりがい
- 家庭や社会での役割
- 入院や疾患が仕事や役割に与える影響
- 経済的な懸念の有無
- 復職や役割復帰に向けての思い
- 達成感や自己効力感の状況
- 療養中でも可能な役割の有無
記載例
S)「長く入院するので、会社の迷惑になるかと心配です。」
O)教師として働いており、生徒の笑顔を見ることを楽しみにしている。療養中も教材研究を続けたいという希望あり。

⑬遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する
遊びやレクリエーションは単なる気晴らしではなく、ストレス発散や生活の潤い、対人関係の構築にも重要な役割を果たします。
アセスメントの重要な視点
- 遊びやレクリエーションを通じた満足感が得られているか
- ストレス発散や息抜きの方法があるか
押さえておきたい観察項目
- 趣味や好きな活動
- 休日の過ごし方
- 余暇活動の種類と頻度
- 入院中の気分転換方法
- 運動機能障害の影響
- 認知機能の状態
- ADLとレクリエーション活動の関係
- 他者との交流状況
記載例
S)「編み物が脳梗塞が起こる前は得意だったんだけど、今は無理ね。」
O)右片麻痺があり、細かい手作業が困難な状態。テレビ視聴や音楽鑑賞は可能で、特に演歌を好む。家族が持参した写真集を眺める時間を楽しみにしている。


⑭正常な発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる
学ぶことや好奇心を満たすことは、生涯を通じた成長と発達に不可欠です。このニーズは患者教育や健康管理能力の向上にも関わります。
アセスメントの重要な視点
- 回復や健康に向けての学習意欲や能力があるか
- 治療上の指示を理解し守ることができるか
押さえておきたい観察項目
- 発達段階と学習能力
- 疾患や治療方法の理解度
- 学習意欲や健康管理への関心
- 認知機能の状態
- 教育歴や情報収集の習慣
- 自己管理への意欲と能力
- 家族の学習参加状況
- 好奇心や知的探求心の表現
記載例
S)「先生の話は難しかったけど看護師さんが補足してくれたおかげで分かったよ。」
O)糖尿病の食事療法について、パンフレットを用いて説明したところ、熱心にメモを取りながら聞いていた。主治医の説明時には妻と娘も同席し、質問していた。

- 精神的・社会的側面が中心:これらのニーズは、精神的な充足や社会とのつながりに関わるものです
- その人らしさを尊重するための重要な要素:価値観や信念、役割、楽しみ、学びは、その人らしく生きるための基盤です
- 実習では見落としがちな項目:時間や余裕がないと聞き取りにくいですが、全人的な理解のためには重要です
- 長期的な回復や適応に大きく影響する:特に慢性疾患や長期療養では、これらのニーズへの対応が生活の質を左右します
- 個別性がより顕著になる:一人一人の価値観や人生観によって大きく異なるため、画一的なケアではなく個別化が必要です
実習でヘンダーソンの理論を使いこなすコツ
ここまで14の基本的ニーズについて詳しく解説してきましたが、実際の実習でどのように活用すれば良いのでしょうか?ここでは実践的なコツをご紹介します。


情報収集のコツ
- 患者さんとの初回面接で14項目を網羅的に質問
- 患者基本情報用紙を14項目で整理
- 看護記録や申し送りから関連情報を収集
- 家族からも情報収集(特に②食事や⑫役割など)
- 観察項目リストを作成して計画的に情報収集
アセスメントのコツ
- 「できる」と「している」のギャップを評価
- 14項目間の関連性を考える(例:②食事と③排泄の関係)
- ニーズの充足を妨げている要因を分析
- 患者の強みとなるニーズを見つける
- 優先順位の高いニーズを特定する
看護計画立案のコツ
- 具体的なニーズとそれを妨げる要因から目標設定
- 患者の強みを活かした計画を立てる
- 複数のニーズに対応できる計画を考える
- 患者が主体的に参加できる計画にする
- 個別性を重視した具体的な計画にする

- 「問題点」ばかりに注目してしまう:ヘンダーソンはウェルネス志向なので、「できていること」「正常な面」も重視する
- 身体的側面(①〜⑨)だけに偏ってしまう:精神的・社会的側面(⑩〜⑭)も含めて全人的に捉える
- 「できる/できない」の二択で評価してしまう:「どの程度できるか」「どのような支援があればできるか」という視点が重要
- 看護師視点だけで評価してしまう:患者さんがどう感じているかという主観的データも重要
- 14項目を機械的に羅列してしまう:項目間の関連性や優先順位を考慮する
まとめ:ヘンダーソンの14の基本的ニーズを実習で活かそう
ヘンダーソンの14の基本的ニーズは、一見覚えることが多くて大変に感じるかもしれませんが、患者さんの全体像を把握するための非常に有用なフレームワークです。

- 「頭から足まで」の順序で覚える:①呼吸(上部)→③排泄(下部)という流れで覚えやすい
- 身体面→精神面→社会面の順で理解する:①〜⑨が身体面、⑩〜⑪が精神面、⑫〜⑭が社会面と大別できる
- 一番優先度の高いニーズを見極める:14項目すべてではなく、重点的に対応すべきニーズを特定する
- ニーズ間の関連性を考える:一つのニーズが他のニーズに与える影響を考慮する
- 個別性を重視する:「標準的なケア」ではなく、その人にとっての意味を重視する
- 「問題」だけでなく「強み」も見つける:できていることや正常な部分も積極的に評価する
- 患者さんの価値観を尊重する:特に⑪〜⑭は個人の価値観が色濃く反映される領域


いかがでしたか?ヘンダーソンの14の基本的ニーズが少し身近になったでしょうか。実習でもぜひこの視点を活用して、患者さんのより良いケアに役立ててください。
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