【看護学生必見】実習で絶対遭遇する薬剤完全ガイド – パート6:消化器・呼吸器・緊急時・外用薬
看護学生の皆さん、実習で「この薬は何に使うの?」「副作用はあるの?」と疑問に思ったことはありませんか?消化器薬、呼吸器薬、緊急時薬剤、外用薬は、どの病棟でも必ずと言っていいほど使用される基本的な薬剤群です。

なぜこれらの薬剤群を優先的に学ぶべきか?
実習で遭遇する薬剤の中でも、消化器・呼吸器・緊急時・外用薬は特に重要な理由があります:
- 使用頻度が圧倒的に高い – どの病棟でも毎日使用される
- 基本的な看護ケアと密接に関連 – 食事・排泄・呼吸管理に直結
- 急変時の対応に必須 – 緊急薬剤の知識は患者安全に直結
- 国家試験でも頻出 – 毎年必ず出題される分野
- 新人看護師でもよく扱う – 就職後すぐに必要な知識


1. 消化器薬剤 – 実習で毎日遭遇する基本薬剤
① ガスモチン(モサプリド)- 消化管運動改善薬
🔄 ガスモチンの基本情報
分類 | 消化管運動機能改善薬 |
作用機序 | 5-HT4受容体刺激→胃腸の動きを促進 |
適応 | 胃食道逆流症・慢性胃炎・機能性ディスペプシア |
投与タイミング | 食前(胃腸の動きを食事前から準備) |
実習での頻度 | ★★★ 非常に高い |
② ファモチジン(ガスター)- 胃酸分泌抑制薬
ファモチジンの特徴 | |
---|---|
分類 | H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー) |
作用 | 胃酸分泌抑制・胃粘膜保護 |
適応 | 胃潰瘍・十二指腸潰瘍・逆流性食道炎・NSAIDs潰瘍予防 |
投与方法 | 内服・静注・点滴静注 |
看護ポイント | 腎機能低下時は用量調整・便秘の副作用に注意 |
③ プリンペラン(メトクロプラミド)- 制吐薬
🤢 プリンペランの基本情報
分類 | ドパミンD2受容体拮抗薬・制吐薬 |
作用 | 消化管運動促進・嘔吐中枢抑制 |
適応 | 悪心・嘔吐・胃部不快感・術後イレウス予防 |
重要な副作用 | 錐体外路症状(ジストニア・アカシジア) |
禁忌 | 消化管出血・穿孔・閉塞 |

④ 整腸剤 – 腸内環境改善薬
実習でよく見る整腸剤 | |||
---|---|---|---|
薬剤名 | 主成分 | 効果 | 使用場面 |
ビオフェルミン | 乳酸菌 | 腸内善玉菌増加 腸内環境改善 |
抗生剤併用時 下痢予防 |
ミヤBM | 酪酸菌 | 抗生剤に耐性 腸内細菌バランス調整 |
感染性腸炎 抗生剤性下痢 |
ラックビー | ビフィズス菌 | 大腸での定着良好 便通改善 |
便秘・軟便 過敏性腸症候群 |
- 食事摂取状況:食欲・摂取量・消化不良症状の有無
- 排便状況:回数・性状・腹部症状の変化
- 副作用チェック:プリンペランの錐体外路症状に特に注意
- 効果判定:症状改善・患者の主観的評価
- 投与タイミング:食前・食後の指示を正確に守る
2. 呼吸器薬剤 – 呼吸器症状に必須の薬剤
呼吸器薬剤は、咳や痰などの呼吸器症状の改善に使用される薬剤群です。実習では、感冒、肺炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんでよく遭遇します。
① 去痰薬 – 痰の排出を助ける薬剤
主要な去痰薬 | |||
---|---|---|---|
薬剤名 | 作用機序 | 特徴 | 注意点 |
ムコダイン (カルボシステイン) |
粘液の粘度を下げる 気道分泌促進 |
最もよく使われる 副作用少ない |
まれに胃腸障害 皮疹に注意 |
ビソルボン (ブロムヘキシン) |
粘液分泌促進 線毛運動活性化 |
内服・吸入両方可 効果発現が早い |
消化器症状 まれに肝障害 |
ムコソルバン (アンブロキソール) |
肺表面活性物質分泌 粘膜修復促進 |
多剤形あり (内服・注射・吸入) |
まれにアナフィラキシー Stevens-Johnson症候群 |
② 鎮咳薬 – 咳を抑える薬剤
🔇 鎮咳薬の分類と特徴
分類 | 薬剤名 | 作用・特徴 | 使用上の注意 |
---|---|---|---|
中枢性 (麻薬性) |
コデイン ジヒドロコデイン |
咳中枢に直接作用 効果が強い |
依存性・便秘 呼吸抑制に注意 |
中枢性 (非麻薬性) |
デキストロメトルファン (メジコン) |
依存性なし 比較的安全 |
眠気・便秘 まれに錐体外路症状 |
末梢性 | ベンプロペリン (フラベリック) |
気管支・肺の咳受容体 に作用 |
副作用少ない 小児も使用可 |


3. 緊急時薬剤 – 命を救う重要な薬剤
緊急時薬剤は、患者さんの生命に関わる状況で使用される薬剤です。実習では直接投与することは少ないですが、作用機序と使用場面を理解しておくことが重要です。
① エピネフリン(アドレナリン)- 救命の第一選択薬
🚨 エピネフリンの基本情報
分類 | α・β受容体刺激薬(カテコールアミン) |
主な作用 | 心収縮力増強・血管収縮・気管支拡張 |
適応 | アナフィラキシーショック・心停止・重篤な気管支喘息 |
投与経路 | 静注・筋注・気管内投与・皮下注 |
副作用 | 動悸・不整脈・血圧上昇・頭痛・不安感 |
② アトロピン – 副交感神経遮断薬
アトロピンの特徴と使用場面 | |
---|---|
分類 | 抗コリン薬(ムスカリン受容体拮抗薬) |
主な作用 | 心拍数増加・瞳孔散大・気管支拡張・消化管蠕動抑制 |
緊急時使用 | 徐脈性不整脈・有機リン中毒・麻酔前投薬 |
副作用 | 口渇・便秘・尿閉・散瞳・頭痛・興奮 |
注意点 | 緑内障・前立腺肥大症では禁忌・高齢者は混乱しやすい |
③ ニカルジピン – 血管拡張薬
💉 ニカルジピンの基本情報
分類 | カルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系) |
作用機序 | 血管平滑筋のCaチャネル阻害→血管拡張 |
緊急時適応 | 高血圧緊急症・術中術後血圧管理 |
投与方法 | 持続静注(シリンジポンプ使用) |
監視項目 | 血圧・心拍数・尿量(腎血流量への影響) |

- エピネフリン使用時:バイタルサイン連続監視・不整脈の観察
- アトロピン使用時:瞳孔・意識レベル・尿量の確認
- ニカルジピン使用時:血圧の連続監視・急激な血圧低下に注意
- 共通事項:医師との密接な連携・記録の正確性・家族への説明
4. 外用薬・消毒薬 – 皮膚ケアと感染対策の基本
外用薬と消毒薬は、実習で最も身近に扱う薬剤群の一つです。傷の処置、皮膚トラブルの改善、感染予防など、基本的な看護ケアに密接に関わっています。
① 軟膏類 – 皮膚トラブルの治療薬
実習でよく使用する軟膏類 | ||||
---|---|---|---|---|
薬剤名 | 分類 | 適応 | 使用場面 | 注意点 |
亜鉛華軟膏 | 収れん・保護 | 褥瘡予防・紅斑 軽度のびらん |
体位変換時 おむつかぶれ |
清拭で除去 厚塗り注意 |
ワセリン | 保湿・保護 | 皮膚保護 乾燥予防 |
処置後の保護 乾燥肌ケア |
べたつき 汚れやすい |
ゲーベンクリーム | 抗菌 | 感染創 熱傷 |
褥瘡処置 外科処置後 |
銀アレルギー 肝・腎機能 |
アズノール軟膏 | 抗炎症 | 湿疹・皮膚炎 軽度の炎症 |
皮膚炎ケア 処置後の炎症 |
副作用少ない 長期使用可 |
② 消毒薬 – 感染対策の基本
🧴 主要消毒薬の特徴と使い分け
消毒薬名 | 主成分・濃度 | 使用場面 | 注意点 |
---|---|---|---|
イソジン | ポビドンヨード 10% |
術前皮膚消毒 創部消毒 |
ヨードアレルギー 甲状腺機能に影響 |
アルコール系 | エタノール 76.9-81.4% |
手指消毒 皮膚消毒 |
引火性 粘膜刺激 |
ヒビテン | クロルヘキシジン 0.05-5% |
手術部位消毒 カテーテル挿入時 |
アナフィラキシー 脳・脊髄に禁忌 |
次亜塩素酸Na | 0.01-1% | 環境消毒 器具消毒 |
金属腐食 有機物で失活 |


実習での外用薬・消毒薬使用時のポイント
- アレルギー確認:ヨード・クロルヘキシジン・銀などのアレルギー歴
- 適切な濃度:希釈が必要な薬剤の濃度確認
- 使用期限:開封後の使用期限・保存方法の確認
- 塗布方法:清潔操作・適量使用・均等塗布
- 効果判定:皮膚状態の変化・副作用の有無
- 記録:使用薬剤・部位・効果・副作用を詳細に記録
5. 国家試験対策:実習頻出薬剤の重要ポイント
📝 国試でよく出る問題パターン
【消化器薬】
問題例:「プリンペラン使用時に注意すべき副作用はどれか。」
正解:錐体外路症状(ジストニア・アカシジア)
【呼吸器薬】
問題例:「去痰薬と鎮咳薬の併用について正しいのはどれか。」
正解:痰を出しやすくしながら過度な咳を抑制するため併用可能
【緊急薬】
問題例:「アナフィラキシーショック時の第一選択薬はどれか。」
正解:エピネフリン(アドレナリン)
【外用薬・消毒薬】
問題例:「クロルヘキシジンの禁忌部位はどれか。」
正解:脳・脊髄(神経毒性のため)
まとめ:実習で自信を持って薬剤に関わるために
実習頻出薬剤 総まとめ | ||
---|---|---|
薬剤分類 | 最重要ポイント | 実習・国試での重要度 |
消化器薬 | プリンペランの錐体外路症状・ガスモチンの食前投与・ファモチジンの腎機能調整 | ★★★ 非常に高い |
呼吸器薬 | 去痰薬・鎮咳薬の併用可能・コデインの依存性・ムコダインの安全性 | ★★☆ 中程度 |
緊急薬 | エピネフリンはアナフィラキシーの特効薬・アトロピンは徐脈に使用 | ★★★ 非常に高い |
外用薬・消毒薬 | 消毒薬の使い分け・アレルギー確認・適切な濃度と使用方法 | ★★★ 非常に高い |
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