循環器が苦手な看護学生へ。この記事で苦手意識をゼロにしよう!
「循環器って覚えることが多すぎて、何から手をつければいいかわからない…」「右心室・左心室・肺循環・体循環…頭がこんがらがる!」そんな悩みを持つ看護学生さん、めちゃくちゃ多いんです。
実際、Nurse Path+の勉強会でも、参加してくれた学生さんたちに「循環器は苦手ですか?」と聞くと、ほぼ全員が「苦手です!」と答えます。それだけ、多くの学生が同じ壁にぶつかっているんですよね。
でも、安心してください。循環器は「仕組みの流れ」をつかめば、一気に理解できるようになります。この記事では、Nurse Path+の勉強会で実際に使った解説をもとに、心臓の基本から血液循環の流れまで、わかりやすく図解していきます!

📌 この記事でわかること
- 心臓の大きさ・場所・重さ(国試で問われるポイントつき)
- 心臓の4つの部屋と弁の役割
- 肺循環・体循環の違いと血液の流れ
- チアノーゼ・左心不全・右心不全の違い
- カンゴルーの国試過去問チャレンジ2問
なぜ循環器は苦手な学生が多いのか?3つの理由

循環器の勉強でつまずく理由は、実はほぼ共通しています。自分がどれに当てはまるか、チェックしてみましょう。

①覚えることが多すぎると感じてしまう
右心房・右心室・左心房・左心室、大動脈・肺動脈・大静脈・肺静脈…と並べると確かに多く見えます。でも実は、「心臓は全身に血液を送るポンプ」というたった1つのコアを押さえれば、あとはすべてつながってくるんです。
②「動脈に静脈血が流れる」という逆転現象に混乱する
「肺動脈に静脈血が流れる?静脈血なのに動脈を流れるの?」これ、多くの学生さんが混乱するポイントです。動脈・静脈という名前は「心臓から出る血管か・戻る血管か」で決まるので、血液の種類(動脈血・静脈血)とは別物なんです。これを先に知っておくだけで、ぐっと楽になります!
③立体的な構造をイメージできない
教科書の図は平面ですが、心臓は立体的な臓器です。どの部屋がどこにあって、血液がどの方向に流れているのかをイメージするのが難しいと感じる学生さんがとても多いです。この記事では図解をたっぷり使って説明していくので、安心してくださいね。

心臓の基本をおさえよう!大きさ・場所・働き
心臓の細かい構造を覚える前に、まず「心臓ってどんな臓器なの?」という基本を押さえていきましょう。ここが土台になります。

心臓の大きさ・重さ
突然ですが、みなさん右手をグーにしてみてください。そのまま自分の胸に置いてみると…実はその握り拳よりも少し大きいのが心臓のサイズです。りんご1個ぶんくらいの大きさをイメージするとわかりやすいですよ。
重さは250〜300グラム程度と言われています。国試では「成人の心臓の重量」として問われることもあるので、この数字は頭に入れておきましょう。

心臓の場所
心臓の位置は、胸骨の後ろ・やや左寄り(第2〜第5肋骨あたり)に位置しています。男性なら胸骨をさわり、下に向かって第2肋骨・第3肋骨と数えていくと確認しやすいですよ。
この場所を知っておくことは、看護の実践でも大事です。たとえば心筋梗塞の患者さんは「関連痛」といって、心臓から離れた場所に痛みが出ることがあります。左の肩・左の奥歯あたりに痛みが走ることが多く、これを知っておくと「もしかして循環器系では?」と気づけるようになります。
⚠️ 関連痛のポイント(国試頻出!)心筋梗塞では「左の肩」「左の奥歯」に関連痛が出ることがあります。左胸だけでなく、これらの部位の違和感も見逃さないようにしましょう。
心臓の働き=全身に血液を送る最強のポンプ
心臓の役割を一言で言うと、「全身に血液を送り出す強力なポンプ」です。この一言さえ覚えておけば、循環器系のすべての知識がここから広がっていきます。
| 項目 | 数値 | 覚え方のヒント |
|---|---|---|
| 1回の拍出量 | 約70〜80mL | ヤクルト1本ぶん🥛 |
| 安静時の心拍数 | 約60〜70回/分 | 1分間に約70回ドクン |
| 1分間の心拍出量 | 約5リットル | ペットボトル2.5本ぶん! |
| 心臓の重さ | 250〜300g | りんご1個ぶんの大きさ🍎 |
💡 心拍出量の計算式(国試頻出!)心拍出量(mL/分)= 1回拍出量 × 心拍数
例:70mL × 70回/分 = 4,900mL/分 ≒ 約5リットル/分

📌 パート1のポイントまとめ
- 循環器が苦手な理由は「用語の多さ」「逆転現象の混乱」「立体イメージの難しさ」
- 心臓の大きさはりんご1個ぶん・重さ250〜300g
- 場所は胸骨後ろ・やや左寄り(第2〜5肋骨あたり)
- 心筋梗塞の関連痛は「左肩」「左の奥歯」が頻出!
- 心拍出量=1回拍出量×心拍数(安静時は約5L/分)
パート1はここまでです。次のパート2では、心臓の4つの部屋・弁の役割・肺循環と体循環の流れをしっかり解説していきます!
心臓の4つの部屋と弁の役割をマスターしよう
心臓の基本が掴めたら、次はいよいよ構造の話です。心臓には4つの部屋と4つの弁があります。これを整理するだけで、血液の流れが一気に見えてきます。

4つの部屋の名前と位置
心臓は左右に分かれており、それぞれ上下2つずつ、合計4つの部屋があります。
| 部屋の名前 | 位置 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 右心房 | 右上 | 全身から戻った静脈血を受け取る |
| 右心室 | 右下 | 静脈血を肺へ送り出す(肺循環) |
| 左心房 | 左上 | 肺から戻った動脈血を受け取る |
| 左心室 | 左下 | 動脈血を全身へ送り出す(体循環)最強ポンプ! |

なぜ左心室の壁が一番厚いのか?

4つの部屋の中で、左心室の壁が最も厚くなっています。理由はシンプルで、左心室は全身(体循環)に血液を送り出す役割を持っているから。全身に血液を届けるには、それだけ強い圧力が必要なんです。
対して右心室は肺(肺循環)にだけ送ればOKなので、圧力は低め。だから壁も薄いんです。この違いが、収縮時の内圧の違い(右心室:約25mmHg、左心室:約120mmHg)にもつながっています。
4つの弁の役割(逆流を防ぐ!)
心臓の4つの部屋の間と、心室と動脈の間には弁がついています。この弁の役割は「血液の逆流を防ぐこと」。一方通行で血液が流れるように、扉のような働きをしています。
| 弁の名前 | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| 僧帽弁(二尖弁) | 左心房と左心室の間 | 左心房→左心室への逆流防止 |
| 大動脈弁 | 左心室と大動脈の間 | 大動脈→左心室への逆流防止 |
| 三尖弁 | 右心房と右心室の間 | 右心房→右心室への逆流防止 |
| 肺動脈弁 | 右心室と肺動脈の間 | 肺動脈→右心室への逆流防止 |
血液循環の流れ|肺循環と体循環を完全攻略!
心臓の4つの部屋と弁が理解できたら、次はいよいよ血液の「旅のルート」を覚えましょう。血液循環には「肺循環」と「体循環」の2つのルートがあります。

体循環とは?(心臓→全身→心臓)
体循環は、左心室から出発して全身を巡り、右心房に戻ってくるルートです。酸素をたっぷり含んだ動脈血を全身の細胞に届け、二酸化炭素や老廃物を回収します。
🔵 体循環の流れ左心室 → 大動脈 → 全身の組織(酸素を渡して二酸化炭素を受け取る) → 大静脈 → 右心房
肺循環とは?(心臓→肺→心臓)
肺循環は、右心室から出発して肺を通り、左心房に戻ってくるルートです。二酸化炭素を含んだ静脈血を肺に運び、そこで酸素を受け取って動脈血として左心房に戻ります。
🔴 肺循環の流れ右心室 → 肺動脈 → 肺(二酸化炭素を渡して酸素を受け取る) → 肺静脈 → 左心房


動脈・静脈の名前のルール(ここ超重要!)
⚠️ 混乱しやすいポイント!
- 動脈・静脈の名前は「心臓から出るか・戻るか」で決まる
- 動脈血・静脈血は「酸素が多いか少ないか」で決まる
- → つまり「肺動脈に静脈血が流れる」は正しい!
- → 「肺静脈に動脈血が流れる」も正しい!
チアノーゼ・左心不全・右心不全の違いを理解しよう
血液循環の流れが理解できると、チアノーゼや心不全の症状も「なぜそうなるのか?」が自然とわかるようになります。

チアノーゼとは何か?
チアノーゼとは、皮膚や粘膜が青紫色に見える状態のことです。原因は、血液中の還元ヘモグロビン(酸素のない暗い紫色のヘモグロビン)が5g/dL以上になることで起こります。
よく出る部位は唇・爪・指先です。特に指先は末梢(体の端)なので、心不全などで心臓のポンプ機能が落ちると、血液が末梢まで届きにくくなり、チアノーゼが現れやすくなります。
💜 チアノーゼが起きる仕組み(水鉄砲で例えると)水鉄砲のトリガーを引く力が弱くなると → 水が遠くまで飛ばない → 末梢に血液が届かない → 酸素が少ない還元ヘモグロビンが増える → 青紫に見える=チアノーゼ
左心不全と右心不全の違い
心不全には「左心不全」と「右心不全」の2種類があります。どちらが悪くなるかで、症状の出る場所が全く違います。これは循環の流れを理解しているとスッと覚えられます!
| 種類 | 悪くなる場所 | 主な症状 | 覚え方 |
|---|---|---|---|
| 左心不全 | 肺循環系 | 呼吸困難・ピンク色の泡沫状の痰・肺うっ血 | 「左=肺」症状が肺に出る |
| 右心不全 | 体循環系 | 下肢浮腫・頸静脈怒張・肝腫大 | 「右=全身」症状が体に出る |

📌 パート2のポイントまとめ
- 心臓は4つの部屋(右心房・右心室・左心房・左心室)に分かれている
- 左心室の壁が最も厚い→全身に血液を送る最強のポンプだから
- 弁の役割は「血液の逆流を防ぐ」こと
- 体循環:左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房
- 肺循環:右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房
- 動脈・静脈の名前は「心臓から出るか・戻るか」で決まる(血液の種類とは別!)
- チアノーゼ:還元ヘモグロビン5g/dL以上で青紫に見える
- 左心不全→肺の症状、右心不全→全身の症状
国試過去問チャレンジ!循環器から2問に挑戦しよう

Screenshot
ここまでの内容が理解できているか、実際の国試過去問で確認してみましょう!問題はカンゴルー(看護roo!)の過去問から厳選しました。まず自分で考えてから、答えを確認してみてくださいね。

【第1問】第111回 午前26問(人体の構造と機能/循環器系)
正常な心臓で心拍出量が減少するのはどれか。
- 心拍数の増加
- 大動脈圧の上昇
- 静脈還流量の増加
- 心筋収縮力の上昇
✅ 正解と解説
正解:2. 大動脈圧の上昇
【解説】
心拍出量の計算式を思い出してください。
心拍出量=1回拍出量 × 心拍数
- ❌ 1の心拍数が増加 → 心拍出量は増大する
- ⭕ 2の大動脈圧が上昇 → 圧受容器が反応して心拍数が低下し、心拍出量が減少する
- ❌ 3の静脈還流量が増加 → 心筋が引き伸ばされて1回拍出量が増え、心拍出量は増加する
- ❌ 4の心筋収縮力が上昇 → 1回拍出量が増えて心拍出量は増大する
※出典:看護roo!(カンゴルー)第111回 午前26問 問題を見る


【第2問】第107回 午後83問(人体の構造と機能/循環器系)
健常な成人の心臓について、右心室と左心室で等しいのはどれか。
(2つ選べ)
- 単位時間当たりの収縮の回数
- 拡張時の内圧
- 収縮時の内圧
- 心室壁の厚さ
- 1回拍出量
✅ 正解と解説
正解:1. 単位時間当たりの収縮の回数 & 5. 1回拍出量
【解説】
- ⭕ 1の収縮回数(心拍数)→ 洞房結節の興奮が左右の心室に同時に伝わるため、収縮回数は等しい
- ❌ 2の拡張時の内圧 → 右心室約0mmHg・左心室約5mmHgで異なる
- ❌ 3の収縮時の内圧 → 右心室約25mmHg・左心室約120mmHgで異なる(左が大きい)
- ❌ 4の心室壁の厚さ → 左心室の方が分厚い(全身に血液を送るため)
- ⭕ 5の1回拍出量 → 左心室から出た血液が体循環を経て右心室に戻るため、等しい
※出典:看護roo!(カンゴルー)第107回 午後83問 問題を見る
今日の勉強のまとめ|循環器はつながりで覚えよう!

最後まで読んでくれてありがとうございます!今日学んだことを一度整理しておきましょう。
- 心臓=全身に血液を送る最強のポンプ(大きさりんご1個・重さ250〜300g)
- 4つの部屋:右心房・右心室・左心房・左心室
- 左心室の壁が最も厚い→全身へ血液を送るため最強の力が必要
- 体循環:左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房
- 肺循環:右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房
- 肺動脈には静脈血・肺静脈には動脈血が流れる(動脈・静脈は心臓から出るか戻るかで決まる)
- チアノーゼ:還元ヘモグロビン5g/dL以上で唇・爪・指先が青紫に
- 左心不全→肺の症状(呼吸困難・泡沫状の痰)
- 右心不全→全身の症状(下肢浮腫・頸静脈怒張)
- 心拍出量=1回拍出量×心拍数(安静時約5L/分)

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