【看護学生必見】脳神経解剖学が丸ごとわかる!大脳・小脳・脳幹を徹底解説
「脳神経の解剖生理、何度やっても頭に入らない…」「前頭葉と頭頂葉の違いって何だっけ?」——そんな悩みを抱えている看護学生さん、とっても多いですよね。
実は、脳神経は国家試験に毎年必ず出題される超重要分野です。しかも実習でも、脳梗塞や脳出血の患者さんを受け持つ機会は多く、「どこが障害されると何が起きるか」を理解していると、アセスメント力が一気に上がります。
この記事は、かず学長がNurse Path+のオンライン勉強会で実際に行った「脳神経解剖学パーフェクトガイド」の内容をもとに作成しています。参加した学生さんたちがリアルにアウトプットしながら学んだ内容なので、教科書よりもずっとわかりやすく解説していきますね!

なぜ看護学生は脳神経の解剖生理が苦手なのか?

まず正直に聞きます。脳神経って苦手ですか?ほとんどの看護学生が「はい」と答えます。でも、苦手になるには理由があります。

その気持ち、すごくわかります。苦手な原因は主に3つです。
- ①「暗記」だけで乗り切ろうとしている:各部位の名前だけ覚えても、機能とつながらないと実習で使えない
- ②立体的な構造がイメージできない:教科書の図だけでは「どこにあるか」がピンとこない
- ③臨床とのつながりが見えない:「脳梗塞の患者さんがなぜ服を着られないのか」が理解できていない
この記事では、「理由がわかれば覚えられる」という考え方で、脳の各部位の機能を丁寧に解説します。知識がバラバラに浮いていた状態から、「あ、だからそうなるんだ!」とつながる瞬間を体験してもらえるはずです。

まず押さえよう!脳の4つの基本パーツ

脳は大きく分けると、以下の4つのパーツで構成されています。勉強会でも最初にここを確認しました。
| 部位 | 場所のイメージ | 主な働きのひとこと |
|---|---|---|
| 大脳 | 頭の大部分(最大) | 思考・感情・運動・感覚・言語など「人間らしさ」の中枢 |
| 間脳 | 大脳の奥 | 体温・ホルモン・自律神経の調整(恒常性の司令塔) |
| 小脳 | 頭の後ろ下側 | バランス・姿勢保持・運動の微調整(マッスルメモリー) |
| 脳幹(延髄含む) | 首の奥・最深部 | 呼吸・循環・意識の維持(生命維持の絶対的司令塔) |
🧠 4つのパーツ まとめポイント
- 脳は大きく「大脳・間脳・小脳・脳幹(延髄)」の4つに分類
- 大脳が最大で、4つの葉(前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉)に分かれる
- 間脳は恒常性(ホメオスタシス)の調整センター
- 小脳はバランスとマッスルメモリーを担当
- 脳幹・延髄は「ここが壊れたら即、生命危機」の場所
大脳を深掘り!4つの葉それぞれの役割とは

大脳は脳全体の約80%を占める最大のパーツです。そしてさらに4つのエリア(葉)に分かれています。ここが国家試験で最も頻出のポイントです!
勉強会では、「自分の頭をポンポンしながら場所を覚える」方法を取り入れました。ぜひ一緒にやってみてください!
| 葉の名前 | 場所(覚え方) | 主な機能 | 障害されると… |
|---|---|---|---|
| 前頭葉 | おでこをポンポン | 運動機能・言語(ブローカ野)・倫理性・感情コントロール | 感情失禁・運動麻痺・言語障害(運動性失語) |
| 頭頂葉 | 頭のてっぺんをポンポン | 体性感覚・空間認知・3D空間の地図係 | 着衣失行・半側空間無視 |
| 側頭葉 | こめかみをポンポン | 記憶・聴覚・言語理解(ウェルニッケ野)・嗅覚 | 記憶障害・感覚性失語・聴覚障害 |
| 後頭葉 | 頭の後ろをポンポン | 視覚情報の処理・映像のスクリーン・色や形の識別 | 視覚失認(見えているのに認識できない) |
①前頭葉 — 「人間らしさ」と「動く」を担当

前頭葉は、おでこのあたりに位置する大脳で最大のエリアです。主な機能は大きく2つ。
- 運動機能:体を動かす指令を出す「運動の司令官」
- 人間らしさ(前頭前野):倫理性・感情コントロール・計画・判断力
勉強会では、「AKBの推しメンが電車にいたとして、いきなりハグしに行く?」という質問を出しました。「行かない」と答えた学生さん。それはなぜでしょう。「相手が困るし、恥ずかしいから」——そうです、それが前頭葉が司る倫理性と感情のコントロールなんです。

⚠️ 前頭葉 障害時の症状(国試頻出!)
- 感情失禁:感情コントロールができなくなる(泣き笑いが止まらない)
- 運動麻痺:対側(反対側)の手足が動かなくなる
- ブローカ失語(運動性失語):言葉を理解できるが話せない
- 人格変化:倫理観・社会性の低下
②頭頂葉 — 「体の感覚」と「空間認知」を担当

頭頂葉は頭のてっぺん(つむじ付近)に位置し、大脳の中央部にあります。さまざまな感覚情報を統合する場所です。
- 体性感覚:痛み・温度・触覚などを感じる
- 空間認知(3D位置把握):「あの物体まであとどれくらいか」を計算する
勉強会では「服を着るとき、脳はどう連携するか」という例を使いました。クローゼットの服が見えた(後頭葉)→服の袖口がどこにあるか計算した(頭頂葉)→腕を動かした(前頭葉)→力加減を調整した(小脳)という流れです。


③側頭葉 — 「記憶」と「言葉の理解」を担当

側頭葉はこめかみのあたりに位置します。「ああ、そういえば…」という記憶の引き出しと、言葉を理解する機能の中枢です。
- 記憶の貯蔵庫:海馬(かいば)と連携して記憶を管理
- ウェルニッケ野:言語を「理解する」中枢
- 聴覚・嗅覚の処理も側頭葉が担当
💡 ブローカ野 vs ウェルニッケ野 — ここが国試の超頻出!
| 言語中枢 | 場所 | 機能 | 障害されると |
|---|---|---|---|
| ブローカ野 | 前頭葉 | 言葉を「話す」 | 運動性失語(理解できるが話せない) |
| ウェルニッケ野 | 側頭葉 | 言葉を「理解する」 | 感覚性失語(話せるが意味不明な言葉が出る) |

④後頭葉 — 「映像のスクリーン」を担当

後頭葉は頭の後ろ側に位置し、目から入った情報を処理する「映像スクリーン」です。
- 視覚情報の処理:色・形・動きを認識する
- ただし「どこにあるか」の空間情報は頭頂葉と連携して処理
後頭葉が障害されると、目は見えているのに「これが何か」がわからない状態(視覚失認)が起きます。例えば「青いシャツ」と見えていても「それがシャツだ」と認識できなくなります。まるで読めない外国語の文字を見ているような感覚です。
間脳・小脳・脳幹(延髄)— 生命を支えるパーツたち

間脳 — 「恒常性」を守る縁の下の力持ち
間脳は大脳の奥深くに位置し、視床と視床下部からなります。体の「恒常性(ホメオスタシス)」を維持するために、24時間休みなく働いています。
- 体温調節:暑い・寒いを感知して体温を一定に保つ
- ホルモン調節:下垂体と連携してホルモンバランスを管理
- 自律神経の調整:交感神経・副交感神経のバランスを保つ
- 食欲・睡眠・水分調整:生理的欲求の調整センター


小脳 — 「マッスルメモリー」の管理人
小脳は頭の後ろ下側に位置し、「バランスと運動の微調整」が主な役割です。勉強会では「自転車の乗り方」の例えを使いました。
最初に自転車に乗るとき、前頭葉が「倒れないように、ハンドルを…」と考えながら乗りますよね。でも慣れてくると、考えなくても体が勝手に動くようになります。これがまさに小脳が担う「マッスルメモリー(手続き記憶)」です。
🚲 前頭葉 vs 小脳 — 混乱しやすいポイント!
| 前頭葉 | 小脳 | |
|---|---|---|
| 役割 | 意識的な運動の「司令」を出す | 体が覚えた動きの「微調整・自動化」 |
| イメージ | 「動け!」と命令するリーダー | 体が「慣れた」動きを自動で行う |
| 障害されると | 運動麻痺(対側) | 運動失調・ふらつき・微細運動困難 |
脳幹・延髄 — 「生命維持の絶対的司令塔」
脳幹は中脳・橋・延髄からなり、首の奥の最深部に位置します。特に延髄には、生命を維持するために絶対に止まってはいけない中枢が集まっています。
- 呼吸中枢:呼吸のリズムを制御
- 循環中枢:心拍数・血圧の調整
- 嚥下中枢:飲み込みの制御
⚠️ 延髄は「最も守るべき場所」延髄には呼吸中枢・循環中枢があるため、ここが障害されると即、生命危機に直結します。時代劇で語られる「延髄斬り」も、まさにここを狙うもの。臨床では、脳ヘルニア(脳が押されて延髄まで影響が及ぶ状態)は最重篤の状態です。

知識を臨床につなげよう!脳梗塞・脳出血の部位別症状
ここまで学んできた知識を、実際の臨床場面に結びつけましょう。「どこが詰まった・出血したか」によって、現れる症状が変わります。これが実習でのアセスメント力に直結します!
| 障害部位 | 代表的な症状 | 看護のポイント |
|---|---|---|
| 前頭葉 | 感情失禁・運動麻痺(対側)・運動性失語 | 感情の変化を否定せず受け止める。コミュニケーション方法の工夫 |
| 頭頂葉 | 半側空間無視・着衣失行・感覚障害 | 患側(障害された側)へのアプローチ・着替えの介助方法 |
| 側頭葉 | 記憶障害・感覚性失語・せん妄 | 同じ説明を繰り返す。短い言葉で確認する |
| 後頭葉 | 視覚失認・視野欠損 | 視野欠損の方向からの声かけ・転倒予防 |
| 小脳 | 運動失調・ふらつき・眼振 | 転倒リスクが高い。歩行時の見守り・環境整備 |
| 延髄 | 呼吸障害・嚥下障害・血圧変動 | バイタルの頻回チェック・誤嚥リスク管理が最優先 |
🏥 国家試験にチャレンジ!脳神経解剖学の頻出問題

この勉強会で学んだ内容は、看護師国家試験に毎年繰り返し出題される頻出テーマです。ここでいくつか練習問題に挑戦してみましょう!答えはトグルを開いてチェックしてください。
【問題①】大脳の前頭葉が障害されたとき、最も起こりやすい症状はどれか。
1. 視覚失認 2. 着衣失行 3. 感情失禁 4. 感覚性失語
✅ 正解:3. 感情失禁
前頭葉は感情のコントロール・倫理性・運動機能を担っています。障害されると感情失禁(泣き笑いが止まらない)が起こります。視覚失認は後頭葉、着衣失行は頭頂葉、感覚性失語(ウェルニッケ失語)は側頭葉の障害で起きます。
参考:カンゴルー(国試過去問)
【問題②】延髄に存在する中枢はどれか。2つ選べ。
1. 呼吸中枢 2. 言語中枢 3. 循環中枢 4. 視覚中枢 5. 体温調節中枢
✅ 正解:1. 呼吸中枢 3. 循環中枢
延髄には生命維持に不可欠な呼吸中枢・循環中枢・嚥下中枢があります。言語中枢は大脳(ブローカ野・ウェルニッケ野)、視覚中枢は後頭葉、体温調節中枢は間脳(視床下部)です。
参考:カンゴルー(国試過去問)
【問題③】脳梗塞で頭頂葉が障害された患者が「服を着ようとしても着られない」状態を何というか。
1. 失語症 2. 着衣失行 3. 感情失禁 4. 視覚失認
✅ 正解:2. 着衣失行
頭頂葉が障害されると空間認知ができなくなり、「服は見えているのに、袖口に腕を通す」という空間的な手続きができなくなります。これを着衣失行といいます。半側空間無視(患側を無視する)も頭頂葉障害で起きます。
参考:カンゴルー(国試過去問)
【問題④】小脳の機能として正しいのはどれか。
1. 記憶の形成 2. 随意運動の命令 3. 運動の協調とバランス維持 4. 体温の調節
✅ 正解:3. 運動の協調とバランス維持
小脳は運動の微調整・バランス維持・姿勢保持(マッスルメモリー)を担います。随意運動の命令は前頭葉、記憶は側頭葉(海馬)、体温調節は間脳(視床下部)の役割です。小脳障害では運動失調・企図振戦(狙った動きに振るえが出る)が起きます。
参考:カンゴルー(国試過去問)
まとめ — 脳神経解剖学、これだけは絶対に覚えよう!

🧠 脳神経解剖学 総まとめポイント
- 🔵 前頭葉(おでこ):運動機能・倫理性・感情・ブローカ野(話す)
- 🟢 頭頂葉(てっぺん):体性感覚・3D空間認知・着衣失行に注意
- 🟣 側頭葉(こめかみ):記憶・ウェルニッケ野(理解)・聴覚
- 🟠 後頭葉(後ろ):視覚処理・映像のスクリーン・視覚失認
- ⚪ 間脳:恒常性・体温・ホルモン・自律神経の調整
- 🟡 小脳:バランス・マッスルメモリー・運動失調
- 🔴 延髄(脳幹):呼吸中枢・循環中枢・生命維持の絶対中枢

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資料に含まれる内容:
- ✅ 脳の4分類(大脳・間脳・小脳・脳幹)まとめ図
- ✅ 大脳4葉の機能と障害時症状 一覧表
- ✅ 前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉のポンポン覚え方
- ✅ ブローカ野・ウェルニッケ野の違いまとめ
- ✅ 脳梗塞・脳出血の部位別症状と看護ポイント
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