【看護学生必見】看護部長・訪問診療・ライター|看護師のキャリアは自分で選べる!先輩看護師の本音インタビュー
✨ この記事でわかること
「看護師になったら、病棟で働くもの」。実習が続く毎日の中で、なんとなくそう思っている看護学生さんは多いのではないでしょうか。
Nurse Path+では、先日の勉強会「知ればもっと好きになる 看護師」で、看護師歴25年・元看護部長のほっしーさんをゲストにお迎えしました。現在は、看護師の採用を支援する企業、訪問診療に同行する看護師、そして看護師ライターという、3つの顔を持って働いています。
かず学長

SECTION 01
看護師歴25年|6つの職場をたどったキャリアの全体像
まず、ほっしーさんのキャリアを6つの段階で整理します。順風満帆ではなく、迷いながら「次はこっち」と選び直してきた道のりでした。
| 段階 | 職場・出来事 | ひと言ポイント |
|---|---|---|
| ① | 都内の大学病院 | 憧れの看護師になったものの、「この仕事、違うかも」と感じた |
| ② | ワーキングホリデー(オーストラリア) | 看護師3年目の終わりに決断。接客の仕事で「ありがとう」の違いに気づく |
| ③ | 東海エリアの大学病院 | 日本に戻って再び大学病院へ |
| ④ | 都内の総合病院 | 条件を優先して職場を選び、体力・気持ちが持たず約3年で転職 |
| ⑤ | 都内の個人病院 | 一般職員から主任・師長を経て看護部長(看護部長歴は約3年) |
| ⑥ | 現在 | 採用支援企業+訪問診療の同行看護師+看護師ライター |
内定が取れなかった学生時代から、ワーキングホリデーへ
ほっしーさんは学生時代、付属の大学病院に就職するのが王道という環境にいながら、内定をもらえなかったそうです。これまであまり人に話してこなかったそうですが、「学生さんの少しでも役に立てば」と打ち明けてくれました。その後、別の大学病院に就職します。
ところが、憧れて入った仕事なのに「なんだか違う」という気持ちが強くなり、3年目が終わる頃に思い切ってワーキングホリデーへ。オーストラリアで接客の仕事をする中で、お客さんからの「ありがとう」と、看護師として言われる「ありがとう」では、受け取る重みがまったく違うことに気づいたといいます。



SECTION 02
職場選びの「反面教師」エピソード|条件だけで決めて、しんどくなった話


ほっしーさんが特に「反面教師にしてほしい」と話していたのが、4つ目の職場の選び方です。当時は、子育てと両立できることを最優先にして、院内保育のある総合病院を選びました。
ところが実際には、院内保育があることで残業が当たり前の雰囲気があり、帰れない日が続いたそうです。体力も気持ちも持たなくなり、約3年で転職を決めます。次に選んだ個人病院では、「家から近い」「定時で帰れる」を重視。入ってみると、感染対策や清潔操作のやり方が、自分が学んできたものと大きく違って驚いたそうです。
⚠️ 職場選びで気をつけたいこと
「家から近い」「院内保育がある」など、1つの条件だけで決めると、実際の働き方とズレることがあります。見学や病院説明会で、残業の実態・教育体制・看護の考え方を、自分の目で確かめてみてください。






看護部長として見えた景色と、離れる決断
個人病院で「いまのやり方を変えていきませんか」と声を上げ続けるうちに、半年ほどで役職の打診を受け、主任、師長、そして看護部長へ。ただ、仕事に打ち込みすぎて、家族と過ごす時間が減っていることに気づき、「この仕事から離れたほうがいいかもしれない」と考えるようになります。
📝 ここまでのポイント
- ワーキングホリデーで、看護の「ありがとう」の重みに気づいた
- 職場選びは、1つの条件だけで決めない
- 役職が上がっても、どこまで責任を持つかは自分で選べる
SECTION 03
いまの働き方|採用支援・訪問診療・ライターの3つの顔


看護部長を離れたあと、ほっしーさんは失業給付を受けながら、看護師向けのコミュニティ活動に参加しました。そこで出会った仲間たちが、いろいろな働き方をしていることを知り、「看護師=病院で働く、と決めつけていたのは自分だった」と気づいたそうです。
| 仕事 | 内容 | 働き方の特徴 |
|---|---|---|
| 採用支援の企業(週3日) | 病院のホームページ用の文章づくりや画像の配置など、看護師が「応募したい」と思える情報づくり | 在宅で勤務 |
| 訪問診療の同行看護師 | 医師に同行して、在宅や施設の患者さんを訪問 | 自分のペースで患者さんのケアに入れる |
| 看護師ライター(副業) | 看護に関する記事の執筆 | 反応がすぐ見えにくい |



理由は、ほっしーさん自身が「つい出しゃばって、責任を抱え込んでしまうタイプ」だと自覚しているから。1か所に全体重をかけない働き方にして、負担を分散しているそうです。



SECTION 04
学生時代のホンネと、仕事のやりがい・きつさ


「ちゃんとやろう」|学生さんへのひとこと
学生時代のことを聞かれたほっしーさんは、「決して真面目な学生ではなかった」と笑って振り返ります。国試対策は夏ごろから慌てて本気になり、12月に出た結果に落ち込みながらも、周りの人に支えられて合格したそうです。



やりがいを感じる瞬間


✅ やりがいを感じる瞬間
- 採用支援:病院のホームページを見て「良さがわかった」と言ってくれる人がいたと、看護部長や人事担当者から声が届いたとき
- 訪問診療:医師が同行しない日もあり、自分のペースで、目の前の患者さんのことだけを考えてケアできるとき
🏥 臨床エピソード
訪問先で、採血が必要な方がいました。何度も声をかけ、うなずいてくれたので準備を始めると、針を刺した瞬間に患者さんが腕をつかんで爪を立ててきたそうです。痛みをこらえながら、言葉でなだめて、なんとか安全に採血を終えました。ほっしーさんは、「自分が犠牲になった」という話にはしたくないと言います。むしろ、「この患者さんに、本当に採血は必要だったのか」「もっと別の方法はなかったか」と考えられるようになったことが、経験を重ねた今のやりがいだと話してくれました。



きついと感じること


- 訪問診療は、気づけばお亡くなりになっていたり、施設を移られていたりと、お別れが続くことがある
- 自分の看護が患者さんにどう影響したのか、手応えがわかるのが遅い(ライターの仕事も同じ)
- 看護師は「あれもこれも自分がやってあげたい」と引き受けがちで、苦しくなることがある






SECTION 05
お金・休み・体調のリアル|働き方を変えて起きたこと


ほっしーさんは、「時間の余裕」と「収入」のバランスについても、率直に話してくれました。
| 項目 | 看護部長のころ | いまの働き方 |
|---|---|---|
| 収入 | 責任に見合った給与 | 下がった部分がある |
| 休み・時間 | 余裕がなくなりやすい | 希望に合わせてお休みを取りやすい |
| 体調 | 負担が大きかった | 整って、元気に過ごせている |
ほっしーさんは、「いまは家族との時間を大切にしたい時期。必要になれば、また収入を取り戻しにいけばいい」と考えているそうです。「体と心が健康でないと、誰かの看護はできない」という言葉も印象的でした。



SECTION 06
これから看護師を目指す学生さんへ|可能性は思っているより広い


最後に、ほっしーさんから学生さんへのメッセージです。
💬 ほっしーさんからのメッセージ
- 看護師は病院だけのものだと思い込んでいた時期があった。25年以上働いて、ここ5〜6年でやっと「可能性は思ってる以上に広い」と知った
- まずは、いま与えられた環境で最大限にやってみる
- 同じ環境でなくていいから、違和感を共有できる横のつながりをつくり、自分に合う場所を探す
- 看護師以外の人と話すことも、視野を広げる大事な要素



SECTION 07
なぜ僕は、この活動を続けているのか
ここまで読んでくれた方の中には、「どうしてNurse Path+は、こうした勉強会をひらいているのだろう」と思った方もいるかもしれません。最後に、僕(かず学長)の想いを少しだけお伝えさせてください。



僕自身、看護学生のころは、何をどう学べばいいのかわからず、実習や勉強で悩んだ経験があります。そして看護師として働く中で、十分に支えられないまま悩んでいる実習生がいる現場を目の当たりにしました。実習、記録、国家試験、人間関係、進路の迷い。たくさんの課題を同時に抱えて、誰にも相談できない学生さんが少なくありません。
だから、知識を教えるだけでなく、その人に合った学び方を一緒に見つけて、「ひとりで悩まなくていい」と思える場所をつくりたい。そう思って、勉強会や個別相談、LINEでのサポートを続けています。今回のような、現場で働く看護師さんの本音を聞ける機会も、その一つです。「国試に合格する」だけでなく、その先の未来まで、自分で選べる看護師になってほしいと願っています。
【国試問題】訪問看護の基本を確認しよう
ほっしーさんの働き方にも出てきた「訪問看護・訪問診療」。実習や国試で問われやすい基本を、1問でおさらいしましょう。(※この問題はオリジナル問題です)
💡 練習問題
訪問看護ステーションの看護師が、在宅療養中の患者に訪問看護を行うために、主治医から交付される書類はどれか。
1. 訪問看護指示書
2. 退院療養計画書
3. 母子健康手帳
4. 入院診療計画書
まずは自分の答えを決めてから、下のボタンをタップして解答・解説を確認しましょう。
まとめ|看護師のキャリアは、自分で選べる
📝 ポイントまとめ
- ほっしーさんは6つの職場を経験し、今は「採用支援・訪問診療・ライター」の3つの顔で働いている
- 職場は、1つの条件だけで決めず、実際の働き方を確かめて選ぶ
- 責任やがんばりすぎには自覚が大事。働く場所を分けて、負担を分散する選択もある
- 「看護師=病院」と決めつけず、違和感を話せる横のつながりを持つと選択肢が広がる



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